『知ってるもなにも、見てるし』
何故か、その少年が喜んでいると私まで嬉しくなるみたいで、少しにやっとしてしまった。
『だれがすきなんだ?』
『悪のエンペラー、ウォーター怪人』
『てきだろ』
『敵でも好きなんだからしょうがない』
ボンバージャーを倒す時のウォーター怪人の、苦悶の表情は今でも忘れられない。
敵のクセに、倒すということを躊躇していたんだ。
それどころか、自分自身が悪として生まれたことをずっと煩悶していた。
そういう人間クサイところが好きだ。
『おまえ、おもしろいな』
『え?』
少年は笑うと、歪んで消えた。
それは呆気なくて、思わず少年が隠れてしまったのだと思って辺りを探した。
けどもいない。
白い空間に私、一人だけ。
手元には少年が残していった、ボンバージャーのフィギュアがあった。
見ているだけで、チクチク胸が苦しくなってくる。
やだ、やだ。
だから関わりたくなかったのに。
苦しくなんてなりたくないのに。
『……星野ルル。また泣いてるのか』
またって何だよ。
聞き慣れたこの声の主に殴りかかってやりたかった。
夢だから容易く出来るが、何故か足は硬く止まっていた。
『うるさい。泣いてなんかない』
『お前は初めて会った時から泣いて……涙腺が脆いのか?』
初めて会った時はアンタが兄になるって報告しにきた時だろ。
泣いてなんかいなかった。
夢だから若干の誤差が生じたのだろうか。
『私のことを嫌いなら、夢にまで出てくるな』
睨んで、走って逃げ出した。
アイツが、ケントが視界に入らなければ、このムカムカだって治るだろうから。
瞬間、目の前にケントが現れた。
先程とは違った挑発的な顔をしている。
夢なら私の思い通りに運んでくれよ。
『くくくっ。その人形って子供向けのじゃねーか。何で持ってるんだよ』
何故か、その少年が喜んでいると私まで嬉しくなるみたいで、少しにやっとしてしまった。
『だれがすきなんだ?』
『悪のエンペラー、ウォーター怪人』
『てきだろ』
『敵でも好きなんだからしょうがない』
ボンバージャーを倒す時のウォーター怪人の、苦悶の表情は今でも忘れられない。
敵のクセに、倒すということを躊躇していたんだ。
それどころか、自分自身が悪として生まれたことをずっと煩悶していた。
そういう人間クサイところが好きだ。
『おまえ、おもしろいな』
『え?』
少年は笑うと、歪んで消えた。
それは呆気なくて、思わず少年が隠れてしまったのだと思って辺りを探した。
けどもいない。
白い空間に私、一人だけ。
手元には少年が残していった、ボンバージャーのフィギュアがあった。
見ているだけで、チクチク胸が苦しくなってくる。
やだ、やだ。
だから関わりたくなかったのに。
苦しくなんてなりたくないのに。
『……星野ルル。また泣いてるのか』
またって何だよ。
聞き慣れたこの声の主に殴りかかってやりたかった。
夢だから容易く出来るが、何故か足は硬く止まっていた。
『うるさい。泣いてなんかない』
『お前は初めて会った時から泣いて……涙腺が脆いのか?』
初めて会った時はアンタが兄になるって報告しにきた時だろ。
泣いてなんかいなかった。
夢だから若干の誤差が生じたのだろうか。
『私のことを嫌いなら、夢にまで出てくるな』
睨んで、走って逃げ出した。
アイツが、ケントが視界に入らなければ、このムカムカだって治るだろうから。
瞬間、目の前にケントが現れた。
先程とは違った挑発的な顔をしている。
夢なら私の思い通りに運んでくれよ。
『くくくっ。その人形って子供向けのじゃねーか。何で持ってるんだよ』

