私等は先公から立ち去った。 調子狂う…確かにその通り。 うちらが見たどの先公にも当てはまらへん。 やから湊も動揺してんねんやろな。 「湊…?」 「なに?!」 「いけてる??」 「何もいけてへん!なんやねんあの先公!千波も油断しなや!また何するか分からんねんから!」 廊下をただひたすら真っ直ぐ歩く湊の後ろ姿を見るだけでも分かる。 あたしだって同じ。動揺を隠しきれない。