サーヤこと、姉ちゃんの怒鳴り声が家中に響く中、私とシュンは黙々と朝食を食べていた。
「はいっ、じゃあ2人とも気をつけていってらっしゃい♪」
「「はーい」」
私とシュンは声を合わせてそう言うと、玄関を出た。
朝食を食べた後、急いで身支度をし、何故か2人で行くことになった。
歩き道、横にいるシュンの顔をチラッと見てみる。
「なに」
き、気づかれた‼︎
「べ、別に?」
「ふーん…」
シュンは興味なさそうにそう言った。
やっぱ、変わったな…。
いや、変わった所の話しじゃない。
もう別人だ。
今でも、隣にシュンがいる事が信じられない。
でも、今は、なんだか昔に戻れたみたいで無性に嬉しい。
自然と顔が緩むのを抑えきれない。
「チヨ、顔こわい」
「へ⁇」
「なんか凄い顔してたけど」
「はっ⁉︎」
見られたし‼︎
私は急に恥ずかしくなり、自分の顔をシュンとは反対方向にグイッと寄せた。
な、なんか気まずい…。
8年振りだからかな…。

