そして
冒頭に至る、訳なのです。
“シュン”とは、片山俊太の事だ。
“片山俊太”とは、私の幼馴染みの事だ。
でも、なぜ、幼馴染みの顔を見て、思い出せなかったかというと…。
シュンとは、親同士が異常に仲が良かったのもあって、小さい時からずっと一緒だった。
でも、私たちが小学1年生になってから半年が過ぎて、シュンは親の都合で引っ越してしまった。
それから8年間、1度も会ったことがなかったのだ。
自分の中でも消えそうな記憶だったから、きっと顔を見ても思い出せなかったんだ。
だって、8年前とは顔が違いすぎる。
で、でもなんでシュンがここにいるの⁉︎
げ、幻覚?幻覚なのか⁉︎
「えっとー、あの、片山俊太さんでしょうか⁇」
「そうだけど」
即答だよ。質問して1秒の間も空けずに答えやがったよ。
どうやら幻覚ではないらしい。
じゃあ、なんでコイツはここにいる⁉︎

