時は過ぎ、シュンと遊園地に行く約束の日になった。
「チヨ〜、俊太来てるよー」
「ちょっと待って〜」
リビングから姉ちゃんの声が聞こえる。
シュン、迎えに来てくれたのか。
まあ、そう言っても隣の家だけど。
「よしっ!準備バッチリ!」
私は早足で玄関に向かった。
今日はシュンと遊園地!
なぜかすごくワクワクしている。
もうそれは、遠足前の小学生並みにワクワクしている。
「お、お待たせ!」
玄関の扉を開けるとシュンが立っていた。
「遅い」
「ごめんって」
「まあいーけど。じゃ、行く?」
「うんっ」
あ〜、なんか幼馴染みっぽい!
いーなぁ、こういうの。
新鮮な感じ。うん、悪くない。
シュンと出かけるのも悪くないもんだ。
「チヨ、なんでニヤけてんの。キモい」
出ました毒舌。
ふっ、だがもうこれだけじゃ私は傷つかない!
私のハートの強さをなめるなよ!
「ニヤけてませんけど?」
キメ顔ばりの顔をシュンに向けると、本気で嫌そうな顔をされた。
それは傷つく。その顔は傷つく。
いくら私でも傷つく!
「てゆーか、なんで今日スカートなの」
「へ?」
シュンの目線を追うと私が履いているスカート。
まあ、普段スカートなんて履かないけど。
「ダメなの?」
「別にダメではない」
な、なんじゃそれ。
はぁ。やっぱわからん。
シュンのその無表情は何が言いたいのかさっぱり分からんよ。
「でも、短すぎ」
「え、そう?」
「うん、いくらチヨが全然モテなかったとしても、誰でも良いっていう男の人だっているから」
一言余計なんだよ‼︎
モテない?!モテない訳ではないでしょ!多分!
きっと、私の事心配してくれてるんだ、シュンは。
でもやっぱ一言余計‼︎