〜それから1時間半〜




「や、やっと終わった‼︎」




「はぁ。チヨがここまで馬鹿だとは思わなかった…」




「ちょ!なにそれ!てか本気でため息つくのやめてよ!」






相変わらず2人とも口だけは達者で、今も夜の10時を回ってるけど全然元気だ。




「はぁ〜、もう10時だ」




「早く戻らないとサーヤに怒られるんじゃないの」





「別に怒んないでしょ。さっきだって私がシュンの部屋行ってくるって言ったら超喜んでたもん」






「……それは多分面白がってるだけ」




「ん?」




「いや、こっちの話し」




なんだよ気になるな。



そう思いながらも面倒臭くて聞き返しはしなかった。





「あーっ疲れた〜」



私はそう言って後ろにあったシュンのベッドにダイブした。





「ベッド壊れるからやめて」




「そんな重くありませんーっ」





やっぱシュンはヒドイ。



でも、きっと、それは私たちが幼馴染みだから。




お互い大事な存在だからなんでも言えるんだ、きっと。




だって、普段無表情のシュンが私には笑った顔を無防備に見せるんだよ⁉︎





嫌いだったらそんな事しないもん!




本当に楽しいからあんなキラキラした笑顔見せてくれるんだよ!多分!






しかも私にだけだよ⁉︎




はぁ。


考えただけでニヤける。





「もうっ、シュンってばホント私の事好きだよね〜」





調子にのって言ってしまった一言。






「なに急に。気持ち悪い。まあ、好きだけど」







「…………ん?」







「なに?」









な、な、なな何ドキッとしてんだ私‼︎





好きって別にそーゆー意味じゃないってば‼︎わ、わかってるって‼︎




てか!


シュン無表情だから全く読めん‼︎




この状況ですら無表情!




でも、幼馴染みって、好きとか普通に言っちゃうのか…。




てか、シュンってそんなにストレートにものを言うタイプなのか…。


意外だ…。






でも“好き”と思ってくれてるのはやっぱり素直に嬉しい。






ヤバイ。やっぱニヤける。





頬が緩むのを抑える事ができず、とりあえずベッドに顔を埋めた。