「ありがとう。
じゃあ、もう行く」




「お、おい!待て待て!」



少女は重い身体を無理矢理起こして、歩き出す。




「そんな身体でどこに行く?
親御さんのとこか?」


男性は少女の前で仁王立ちになった。




「まあ、そんなところ。
もう大丈夫ですから」




「大丈夫なわけないだろう!
もっと自分の身体を大切にしろ」




「お兄さん、面白いこと言うね」


少女は今まで生きていた中で、

自分にそんなことを言う人物に出会ったことがなかったから  


単純に面白かったのだ。