「シズク?」 彼は突然寝ぼけているのか、なんなのか分からないが私の名前を呼んだ。 「いるのか?」 私は口を押さえる。 息を殺して彼を見つめた。 「眠れないのか?」 私のことは見えてないはずなのに 私の方へを見て、そう尋ねた。 「おいで」 彼は私に手を差し出す。 大きくてゴツゴツした手。 その手に思わずすがりついてしまいそうになる。 私はゆっくりと後退し、 寝室へ戻った。