雪の夜




あなたがお風呂を出てから、

ひと通り自分で洗うと、湯船に浸かった。



そして、タトゥーを見つめる。



もう私が、あなたがいるような世界には戻れない印。




自分が望んだことだ。





ふんっと笑う。




今となって、この印を消したいだなんて





「馬鹿らしい」




私の声がお風呂に響いた。