「そうだなあ、鬼ごっことか?
ベタな遊びだよな」
あなたは、少し照れたように笑うと
少年時代を思い出しているようだった。
その横顔をじっと見つめる。
私はね、人殺しの技術を習ってたよ
相手の心理だとか、引き金の引き方だとか
接近戦の時はどうするだとか
「シズクは?」
「んー、私は友達居なかったから」
そう言って、笑うと
あなたは、んーと考えた。
「可愛すぎたとか?」
「え?」
「可愛すぎて友達いなかったとか?」
私は、きっと耳まで真っ赤になっていたと思う。
「な、なに?急に」
「え、俺そんな変なこと言った?」
あなたは鈍感みたい
女の子にそんなこと言っちゃだめなんだよ
「可愛すぎて近寄り難いとかあるだろ?
そういう類かなあって思ったんだけど」
「違うよ!そんなわけないでしょ!」
そう言って、あなたの背中を叩いた。

