澄んだ瞳に吸い込まれそうになることもない 「幸せになって」 最後に一度だけ彼を見る。 心に焼きつけるように さよなら、と薄く口を開いて呟いた。 踵を返すと、ゆっくりとバーへ向かった。 もう一度、ファミリーレストランを見に行くが、黒ずくめはやはりいない。 彼に何もなければいい…… 一抹の不安と、小さな祈りが混沌した心を 持ちながら、冷たい世界へ戻る。 柔い世界はやっぱり私には合わないね 綺麗な夕焼け空を見ながら、そう呟いた。