雪の夜




「あるだろう?」



「そんなに仕事がしたいか?」


店長はこちらには目を向けず、グラスを拭きながら聞いてきた。




「もちろん。私にはそれしか出来ないから」



「だが、お前はしくじった」



店長はトンっとグラスを置くと、コーヒーを注いだ。




「あれは邪魔が入ったからだ。
それにターゲットはちゃんと殺した」
 


店長は私をちらりと見つめると、グラスを私の方へと押し出した。