もう感覚が麻痺して、
寒さなんて感じてなかったが


雪が身体に舞い落ちるたびに



冷たさが脳に刺激を送る




「綺麗な雪」


上を見上げると、目に雪がかかり

涙のように目尻を伝う




我ながら良い最期だと思った。


私のような生き方をしていた人間には

もったいないぐらいの死に方だ。



「ようやく終わる」


少女はその呟きとともに、目をゆっくりと閉じた。