雪の夜




唐突に、本当に他人事のように尋ねた。




少し返事がなかった後、クロはさあな、と言った。





「未来は誰にも分からないと自分で今、言ったところだろ」



至極真っ当な意見が返ってきて、思わず笑ってしまった。


そうだね、そうだったと私は笑いながら言う。



「でも」



クロがゴロリと寝返りをうった気がした。




「お前が死んだら、悲しむ奴はたくさんいると思う」