唐突に、本当に他人事のように尋ねた。 少し返事がなかった後、クロはさあな、と言った。 「未来は誰にも分からないと自分で今、言ったところだろ」 至極真っ当な意見が返ってきて、思わず笑ってしまった。 そうだね、そうだったと私は笑いながら言う。 「でも」 クロがゴロリと寝返りをうった気がした。 「お前が死んだら、悲しむ奴はたくさんいると思う」