私はここで生活するようになった。
しばらくの間は、怪我が良くなるまでベッドから動いちゃいけないと彼が言うのでずっと寝たきりだけど。
「ほら、お粥作ったぞ」
彼はベッドまで運んできてくれた。
「ありがとう」
受け取って食べようとするが、
片方は骨折してるし、もう片方は包帯がぐるぐるで器用に動かない。
「あー、もう俺がやるよ」
そう言って、私の手かられんげをひったくると、あーんと言って食べさせようとした。
「い、いいよ。自分でやるから」
もう一度、自分で試みるが
口に運ぶ途中で布団にお粥が落ちる。
「ああ!ほらー!こぼすだろー?」
彼は急いで布団におちたお粥を拭き取る。