「悪い。歩けるか?」 私は膝に手をついて、少し息を整える。 「彼と一体何があったの?」 「何にもない」 「あれを見て何にもないなんて、どうして言い切れるわけ?」 私はじっとクロを見つめた。 「何があったのか教えて」 二人の間に沈黙が流れる。