雪の夜



「そんな顔してないし」



思わず笑った。

笑うのは久しぶりだった。
まるで今の自分を忘れそう。

自分の置かれてる状況は決して良いものじゃない。



それにここにいれば、いろいろと迷惑をかける。



「してたし」


彼はにっこり笑うと、私の頭を優しく撫でた。