雪の夜




「例えばどんなことを聞きたいの?」



「んー、そうだなあ。名字とか」


横を向いていると彼の鼻筋の通った綺麗な鼻がよく分かる。




「んーどうかな」


私はそうやってはぐらかした。


そのあとも、色々質問されたけど
答えられないものばかりだった。




「なんか俺、はぐらかされてばっかりだなあ」    


彼は困ったように頭をかいた。