「例えばどんなことを聞きたいの?」 「んー、そうだなあ。名字とか」 横を向いていると彼の鼻筋の通った綺麗な鼻がよく分かる。 「んーどうかな」 私はそうやってはぐらかした。 そのあとも、色々質問されたけど 答えられないものばかりだった。 「なんか俺、はぐらかされてばっかりだなあ」 彼は困ったように頭をかいた。