雪の夜



「そうか、シズクか。
良い名前だな」



男性はそう言って、微笑んだ。

「少し待ってろ、何か飲み物を入れてくる」



そう言って、奥へと消えていった。


しばらくして、戻ってきた男性の手には マグカップが握られていた。



「ゆっくり飲めよ、熱いから」


飲んでみると、それはココアだった。



「美味しいか?」


「うん」


シズクがそう言うと、男性は満足そうに
笑った。