「ちょ、郁?大丈夫?」






「おいまさか力尽きたんじゃね?」








意識が遠のいてく。
誰かの膝の上に…、乗ってるみたい…。







「…郁?」






「……桃?」






「…もう。大丈夫?郁急にこんなんなったんだよ?」






「…ごめん。暑くて。」








「…はぁ。全く覚えてないんだね。郁、桃にべったりだったんだよ。」








「また、由麻の冗談?」






「は?ちげーわ。いちも可憐も見ただろ。」






「うん。」








え、なんで桃にべったりだったの?
私なにかしたかな。






「おかげで桃がバタンキュー。今は、リビングで休んでるよ。」







「なんか、申し訳ないわ。」







桃に謝り行かなくちゃ。






「あぶねーって。一緒に行くから。」







いちが支えてくれながら階段を下りてると、バランスを崩して倒れ込んだ。


私の上にいちが乗ってるみたいな形で。







「…二人とも大丈夫?」







「…桃。あの、これは違くて…!」






「??」







って、私何いちと桃相手にムキになってんの。
おかしいのかな。







「どしたの、郁。」






「や、あの、これは不可抗力というか…」






「??大丈夫?」





「…も、桃こそ…!」






「…?うん、僕は大丈夫だけど。立てる?」







桃はいつもどおりの桃で…。