「桃ー、お前今日日直だろ。郁も。」






「えー、やだなー。桃やってよー。」








「…郁もやるの。」









私は高野郁。
18歳。





桃野佑典。あだ名は桃。

一ノ瀬琉。あだ名はいち。

楠木由麻。あだ名は由麻。



そして、私は郁と呼ばれている。







「…桃のけち。」





「郁がサボり癖があるだけでしょ。」






「お前らほんと仲いいよな〜。付き合っちゃえばいいのに。」




「バカじゃないの。私と桃はそんなんじゃないもん。いちと由麻こそいい人見つけたら?」






私は女子と一緒にいるのが苦手で、
いつも、三人と一緒にいる。






「郁〜、桃が好きだって〜。」







「ばっ!んなこと言ってねーよ!」






「由麻そーゆーの好きだよねー。はいはい。桃ありがと。」







私はいつも軽くあしらうくらいだった。