【時雨side】
「夕凪ちゃんには分かって欲しいんだけど」
「えっ」
僕は夕凪ちゃんとの距離を縮めながら言った。
「分からないの?僕がどれだけ夕凪ちゃんのこと好きか」
伏見先生には分かって当の本人に伝わってなければ意味がない。
僕の愛情表現が下手なのかもしれない。
けど自分なりに気持ちは伝えてるつもり。
たまに正直すぎてしまう自分に身震いするくらい。
「つ、伝わってますよ?でも私は先生が思ってるよりもっと…先生のこと好きです」
あぁ…ダメ。
そんなの言わせるために言ったんじゃないけど……
夕凪ちゃんはいつもずるいなぁ。
「…先生」
「ん?」
夕凪ちゃんのことを見ると少し震えながら僕の膝の上に来た。
え、ちょっと…どうしたの?
突然の状況に理解が出来ない。
夕凪ちゃんってそんな子だったっけ?!
僕の目の前には夕凪ちゃん。
向き合う形で僕の膝の上にいる。
なにこれ、まずいでしょ…。

