「よし。着いたよ」
「ありがとうございます」
「栄人に色々絡まれるかもだけど…無視していいから」
「まぁ……はい。でも、一応お客様なので」
「あ、そっか…そうだよね。いってらっしゃい。何時に終わる?」
「えっと……22時に終わると思います」
「分かった。迎え行くよ」
「えっ、でも悪いですよ……」
「大丈夫。ほら、早くしないと栄人と鉢合わせちゃうよ?」
「あ、そうでした…!ありがとうございました!」
「ん。頑張ってね」
先生の頑張ってねの一言で頑張れる。
幸せだなぁ。
私は人目を気にして裏口から出勤した。
「ことりー!来たのか」
「あ、店長。おはようございます」
「悪いな…急に出勤してもらって…」
「平気です!」
「ありがとう!早速指名入ってるから。5番テーブル」
5番テーブル…。
チラッと表を見ると…あ、栄ちゃん!

