伏見先生は学校内で人気だ。
職員からも生徒からも。
年は30前くらいで、綺麗って皆に言われてる。
そのせいか職員は皆食事などに誘うが、断ったことしかない。
他人とあまり関わりたくないのかな?
まあ、よく分からないけど……。
しかし急だなぁ。
何か言いたいことでもあるのかな?
何もしてないとおもうけど……。
そんなことを思っているうちに資料が完成した。
「…終わったかな?」
「あ、はい。お待たせしました。行きましょうか」
一緒に職員室を出ると、視線がこっちに集中する。
そりゃあそうか…。
なんで僕と一緒なのかっていうことですよね。
僕にも分かりません。
「あ、菜葉先生は車?」
「車です」
「そうなんだ。私もなの。BARまでは近いから車は学校に置いたまま歩いていこう」
「はい」
妙な感じだ。
あまり女性と二人きりになることがないからかな?

