変わったのは身長だけじゃなかった。

力もそう。

そして、私の腕に触れた颯の手は、小さい頃に繋いだ事のある子供の手から、男の人の手になっていた。

その瞬間、颯が男の子じゃなくて、急に男の人に見えた。

それから私は、颯を見るだけでもドキドキするようになる。


きっかけは、それだけの事かもしれない。

だけど、あの日以来、私は颯を好きになっていた。

でも、私と颯は幼なじみ。

告白をして、幼なじみの関係を壊すのが怖くて、ずっと片想いのまま――…