熱い夏の日

ずっと好きだった女。

手を伸ばせば触れられる距離。

こんな近くで、そんな格好をされたら……


だから、瑞希にシャツを羽織らせたというのに


「いいよ、暑いもん」


瑞希はシャツを脱ぎ、俺に返そうとする。

俺はその腕を掴み


「お前、襲われてぇーの?」


そう言いながら、ぐいっと瑞希を引き寄せる。

こんな所で本当に襲う気なんてないし、本心ではない。

だけど、人気のあまりない場所。

肌を露出している瑞希。

今まで、幼なじみという関係が俺の理性を抑えていたけど、いつ崩れるかもわからない。

そんな事をして、瑞希を怖がらせたくないし、瑞希に避けられたくない。

だから、無理矢理にでもシャツを着せ、瑞希の胸元が気にならないようにしたかった。