熱い夏の日

そんな事を考えながら、瑞希とゆう兄に声を掛けようとした時


「今度のお祭り、颯誘って二人で行って来いよ」


えっ、俺?

なんで俺が二人の話に出てくるんだ?

俺としては、瑞希と二人で行けるのは嬉しいけど。


俺の名前が出てきた事に驚く。

だけど、この後。

瑞希の言葉、態度にもっと驚く事になる……


「でも、颯、一緒に行ってくれるかな?」


瑞希は顔を赤らめ、少し不安そうな顔をしていた。


「俺が何?」


俺は無意識のうちに、声をかけていた。


「わっ、わっ、い、い、い……」


いきなり俺が現れて驚いたのだろう。

瑞希はかなりあたふたしている。


「落ち着けよ」


俺が瑞希を見ていると


「よっ!颯、一人か?一人なら手伝っていくか」


ゆう兄が笑いながら言う。