「彼女の父親に会うんだぞ?緊張するに決まってるだろ!」

「いつも会ってるのに?」

「幼なじみのおじさんとして会うのと、彼女の父親として会うのでは違うだろ」


“彼女”

颯にそう言われると嬉しくなる。


「ねぇ、本当に私が彼女でいいんだよね?」


いつも可愛いげのない態度ばかり取ってしまう私。


「当たり前だろ。俺の彼女は瑞希じゃなきゃダメなの」


私の腕を引っ張り、また抱きしめてくれる。


素直に気持ちを言葉にしてくれる颯。

その言葉に嬉しくなる私。

いつも可愛いげない態度ばかりだけど

これからは、私もちゃんと素直に気持ちを伝えるから。


だから、これからも

ずっと側にいてね――…



【End】