「あっ、そうだ。さっき話がなんか言ってなかった?」


河川敷に並んで座りながら花火を見ている私達。

颯の方を見て、聞く。


「あぁ、それな……。夏祭り一緒に行くか?」

「えっ?いいの?」


私は、颯の誘いに嬉しくなる……


「って、颯、お兄との会話、聞いてたの!?」

「全部は聞こえてないけど。とりあえず、おじさんに許可もらえれば、行ってもいいんだろ?」


ん?

っていう事は……


「お父さん達に私達の事、話すって事だよね?」

「だな」


颯はあっさり答えるけど、私はなんだか恥ずかしい。


「どうしよう」

「何が?」

「お父さん達に話すのなんか恥ずかしいじゃん……」


照れる私に


「瑞希、わかってる?」

「何が?」

「俺の方が緊張してるって事」

「何で?」

「何でって……」


颯は大きなため息を吐く。