「あー、あったあ!」

目の前の下駄箱には『雪原 柚季』と書かれている。


私の手には昨日夜ふかししてまで書いた手紙が入った白い封筒。



「は、恥ずかしいから秋ちゃんは見ないでね?」


「ハイハイ、わかってるわよ」



(おまじないしなきゃ)

両手の小指を絡ませて手紙の内容を呟く。



放課後屋上で待ってます




雪の日に感じた思いを伝えるんだ、と意気込む。



来て....くれるかな
ゆず君。