『なんだっ。貴様ら…!』

荒い口調で中からドアが開いた。
腕章には、『副会長』
ユミ副会長だった。

『……と、これは失礼。芽衣さん、そして……「ルイスッ!」』

ユミの言葉を重ね、もう一人の女性の声が聞こえた。

『お入りください。』
ユミは、ドアを開く。

芽衣は入った瞬間、目を見開いた。

「ごきげんよう。芽衣ちゃん、ルイス♪」
『あ、貴方は……。』

「クスッ。ビックリした?」
 
会長はクスクスと笑う。

『紹介する。こちらが新生徒会会長……

 “カナリア会長”だ。』

「改めてよろしくね?芽衣ちゃん。」

『そして、私が会長の補佐をするユミだ。それより、ルイス“様”以前にお話させていただいた件ですが…。』

生徒会室にキリキリと空気が漂った。

「カ、カナリアさん?」

『えぇ。カナリアですわ。どうしたの?まるで不思議なモノを見るような目をしていますわよ?」

「い、いえ…。別にそんなんじゃ……。」

芽衣の言葉が詰まる。

『そんなことより、ルイス。どうして彼女が?』

カナリアが真っ直ぐルイスの瞳を見る。

「会長。お取り込み中申し訳ありませんが、、、」

『お黙りなさいっ!』

-ビクッ

『副会長。今は、大切な話をしています。』
「で、ですがっ!理事長がお呼びで。」

『チッ。“叔父様”が?」
「はい。」
『分かりました。すぐにお伺いしますわ。ルイス!30分後に生徒会室へ来るように?いいですね!』

「会長。上着を……。」

そう言って、会長と副会長は理事長室に向かった。