【生徒会室】

薔薇のような柄が端に彫ってある扉。

-コンコンッ-

『失礼します。』
「どうぞ。お入りなさい。」


入って来たのは、眼鏡をかけ、団子ヘアの制服を身にまとった女性。


『会長、ご報告が…。』
「何ですか?」
『実は、転入生の…。』
「存じています。“坂井芽衣”でしょう?」
『はい。仰るとおりです。』

眼鏡の女性の腕章には、『副会長』と、会長と呼ばれる人物…。

「話しは、理事長から訊きましたわ。まったく、<邪魔者>が入りました。」
『いかがいたしますか?』
「クスッ…。それを私に訊くのですか?“ユミ副会長”?」
『たっ、大変申し訳ありません!』

会長の言葉に頭を下げるユミ。

「いいのです。森の妖精、聖霊たちからも聞こえますわ。」

「{彼女は、危ない。一刻も早く……………処分せよ}…と」

会長の長い髪が太陽の光を少し隠すようにする。

『承知しました。会長。』


「頼みます。ユミ副会長。」

「さて、芽衣さん…。貴方の味方など、この森には誰一人いないわよ?」