「皆さん、楽しそうでよかったです。古典の作品には恋についてかかれたものが多くあります。

 百人一首にもありますね。

 例えば陽成院のこの歌

『筑波嶺の 嶺より落つる みなの川 恋ぞつもりて 淵となりぬる』

 これは筑波山の峰から流れてくるみなの川が、わずかな流れから、深い淵となるように、わたしのあなたへの恋心も、つもりつもって、深い淵のようになってしまいました。

 という気持ちを詠ったものです。

 長く相手のことを思えば想うほど、それは深いものとなり、愛になる。

 そういうことを言いたかったのでしょうね。

 私もそういう方と出会い、思い続けました。

 皆さんも、そういう人と是非出会って下さい。

 人生は無限に続くものではありません。有限なものです。

 だからこそ、出会い恋をし愛を見つけて下さい。
 
 そうすれば、人生はもっと、充実したものになるでしょう。」

 語り終えたひげ爺はとても幸せそうだった。

 恋に愛か。私には、そんなに深く好きになれる人がいるだろうか。

 


「では、授業を再開しますね。」

 






 キーンコーンカーンコーン・・・・

「それではみなさん、また次回。」
 
 ひげ爺が教室から出ていくといつもの騒がしいクラスに戻った。

「凜。」

「おぉ、かをちゃん。」

「ひげ爺のはなし、よかったよね。

 ・・・・・・さて!あのあとのはなし、聞かせてもらうよ♡」

 かをちゃんは天使のような笑顔で私を捕まえた。