次の日

「かをちゃん、櫻坂君は…?」

「えっと…いない。」

 朝はやっぱり会えないかぁ。

 いまはかをちゃんと、櫻坂君のクラスである四組にきている。

 もちろん、カメラを返してもらうためだ。

「凛、朝はやめた方がよかったね。学園一のイケメンは女の子に囲まれて、今頃叫ばれてるんだから。しばらくは来ないと思うよ。」

「そうだね…」

 私たちは諦めて、来た道を戻ろうと方向転換する。

「あれ?もしかして、悠木凛ちゃん?」

 振り替えれば、茶髪の制服を着崩したイケメン君が。

「.........ダレ?」

「り.....凛、ま、まさか、神田くんのこと.......」

「知らな......ん?」

 いや、待てよ。なんだか、かをちゃんの口から聞いたことが。

「あぁ!かをちゃんのすヴッ!」

 そこまで言うと、すごい力で口を塞がれた。般若みたいな顔しながら。


「どうした?」

「いえ!ナ、ナンデモナイデス。」

 かをちゃん、顔がリンゴみたい。


 そうなんですよ、こちらの神田ナントカくんは、かをちゃんの好きな人!