「じゃあ行って来るね」
バランは奇妙な文字がたくさん書かれた紙の上に乗った
「朝ぐらいには帰ってくるよ」
「うん…、いってらっしゃい」
するとバランがふっと消えた
「俺がいるから安心しろよ…」
「…………でも」
「だから泣くな!俺はおまえに泣かれるのが一番やなんだよ!」
「だってぇ…っぐ…」
「ったく、しかたねぇな、連れてってやるよ魔界に」
「え?」
「その前にコレをふっておけ」
七瀬から渡されたものは小さな媚びんだった
「どうして?」
「悪魔たちに感ずかれないためだ、それは人間の匂いが消せる」
「ふぇ~!」
私はそれを体にふった
七瀬君は大きな鏡を用意して、窓の前に月が映るようにおいた
「何をしてるの?」
「【道】を作ってる、鏡に三日月を映して…ほらさっさといくぞ」
「どうやって!?」
「このドアを通ってだ」
七瀬が三日月の欠けた部分に手をのばすとノブがでてきた
「ドアになってるんだ」
七瀬はそのドアを開けて掛け声をかけた
「落ちるぞ」
扉を通って出て見てみれば体は空中を舞っていて………
私たちは魔界の本当の【月】から落ちていた

