月夜に悪魔




花輪はバランが受け取ってくれないのなら意味がない


バランのために作ったものなのだから


そっと水面に花輪を置いた


どこか遠くへ



花輪は水のリズムにのって流れていく



本当にこれでいいの…?

私は自問する


受け取って貰えないままでいいの?流せばスッキリするの?



この思いを流してしまっていいの?


「…………いやだ」



川に入り、花輪を追いかける


待って、私の花輪……私の気持ち


ザブザブザブ…



ドレスが水を含んですごく重たい、けど花輪は私を無視して先をゆく



「……待って…!」


一歩進むとドプっと体が水に埋まった


深いっ……!!!



水が口の中に侵入してくる


息ができない



私、……このまま死んじゃうのかな?


いやだ、まだバランに花輪を届けてない



私は最後の力を振り絞ってドレスに引っ掛かった足を必死で動かす


誰が助けて…!