でも……―‐
「俺はそんな事に怒ってるんじゃない」
「………じゃあ何だよ?」
少しイラっとしてバランが答える
「おまえは【花輪】だけを受けとらなかったんじゃない」
「だから何だといってるだろ?」
「おまえが受けとらなかったのはあいつの…―皐月の気持ちだ」
「……!」
「花は確かに枯れてしまう、でもあいつの気持ちは枯れない」
「…………」
「でも、おまえが受けとらなかったことであいつは傷ついている。皐月はおまえが機嫌が悪かったから仲直りしようとして作ったんだ」
俺はバランの胸ぐらを掴んでいた手をぱっとはなし、拳をキツく握り締めた
「俺は皐月の笑顔さえ見られれば、おまえと皐月との仲を壊そうだなんて思っていなかったのに…」
バラン本を顔に被ったまま静止している
「おまえは…おまえは皐月を泣かした!」
バランの心にその言葉が突き刺さる
「本当は殺してやりたい…!!、けど今の俺がしないといけないことは…………」
俺はバランを鋭く睨んだ
バランは顔を被せてあった本をスッと取る
「そんな顔して後悔してるなら、早く追いかけろよ。皐月は散歩に出かけた、その辺にいるだろうよ」
バランは少し赤い頬を隠しながら、上着を羽織った
「礼をいう…、借りができたな」
「………別に」
俺はそっけなく答えて、バランの背中を見送った
1人、ソファーに腰掛ける音が響いていた

