月夜に悪魔




「バラン君♪」


私はバランの部屋の扉を開けた


バランはきらびやかなソファーに横になり、本を読んでいた


「なにか…よう?」



いつもと少し違う口調でバランが私にたずねてきた


「あのねバラン君!薔薇の冠作ったの!バラン君にあげる」


バランは苦い表情をして、私の手に持った物を穴が開くほどじっと見つめた




その刹那


パァンと弾かれた



手の上のモノが円を描くように宙を舞う


「え……?」



「いらない」



【イラナイ】


その言葉が胸に響く



バラン君は貰ってくれないの?


「ごめんなさい…、さ…皐月余計な事したよね…?本当にごめんなさいっ」



私は花輪を拾って走って行った