月夜に悪魔




「俺…さ、血を飲む事に抵抗があったんだ」


「それが普通なんじゃ…?」



「いや、俺はその時自分の事完全な悪魔だと思ってたからさ、完全な悪魔はいやでも血を飲みたくなるはずなんだ」


「いや…でも?」



「そう、自分の意思よりも食欲が体を支配するんだよ…。だからおかしいと思ったんだ」



「バラン君も…そうなのかな…」


「当たり前だろ」



バランに悪い事しちゃったな……



「ありがとう!七瀬君。私…バラン君に謝って来る!」


「…………」



七瀬君の返事はなかったけど、私はバランの所へ向かって走って行った




「………いてぇな……」

七瀬君が自分の胸を掴み、そう呟いた声は私には届かなかった