月夜に悪魔




「な………なによ…」


南口校長の体がプルプルと怒りに震えて、突然、この部屋の窓がすべて割れた



「そんなに怒らなくてもいいじゃない!」


「じゃあ皐月ちゃんに何かあったら、どうしてくれるの?」


「それは……」


「仮にも君は皐月ちゃんの校長だし、怪我したら責任とれないでしょ?」

「………っ」


「それに、力を暴走させるのは君らしくないね。この窓、高いんだよ」



「……責任とればいいんでしょ!!!一週間だけフィートをお手伝いさんとして置いといてやるわよ!」


「は?俺っ!!?何かってに…」


「嫌に決まってるだろ、恋敵になっちゃうし」



「恋敵!?俺が皐月を好きになるって?ないない、それはない」



「そこまで否定されると俺がムカつくな」


口元に指をあてながらバランが言った


「冗談ポイよ、責任とるって言ってるでしょ!私、フィートは連れて帰らないからね!」


「そんな!ねぇさんの力がないと俺、帰れないんですけど!?」



「ねぇ…、バラン君」


「何?皐月ちゃん」



「七瀬君…帰れないんじゃ可哀相だよ」


「…………」



「泊めてあげて…?」


「………」



「お願い…?」


「ふぅ、わかったよ…。好きな子にお願い、なんて言われたら断れないよ」



「げっまじかよ!?バランの家にか!?」



「様をつけろ様を、皐月ちゃんの好意に甘えることだな。でないとおまえ、寝るところがないよ」


「………わかったよ」