月夜に悪魔




「なんで……か。最初はサラサと結婚したくない一心だったんだけどね」


「そんなにいやだったの?」


「いや…違う。サラサがいやだったんじゃないんだ」


「ならどうして?」


「自分で…本当に愛せる人を見つけたかったんだ、そして相手も本当に愛してくれる人で」



バランはそっと私にキスをした


大切に…大切に包み込むようなキスを…



「そして、見つけた」


バランは私の瞳をジッと見つめる




「どうして巡り合ったんだろうね?」


「それは………」



私たちは声をそろえて言った



『この月が…導いてくれたのかもね』



満月に迎えにきた1人の悪魔


それは月夜がくれた最高のプレゼントだったんだ


月夜に悪魔を―‐