月夜に悪魔




「やめてぇ!!」


目の前に見た事がある少女が……


ニア…!!?



俺は急いで手の軌道をずらした


そして虚しく、俺の手は宙を切った



「お兄ちゃんを…傷つけないで……」


ニアは泣いていた



「どうしてだよ!本当はあの2人を見ているのも辛いくせに…!」


「もう…大丈夫だから…、ニアの事…受け止めてくれる人を見つけたから……」


「………?どういうことだ?」


俺は息を整えて冷静にニアに聞いた


「ニアの好きな人はフィートだから…」


「……は?」



「お兄ちゃんの事はもういいのよ…、ニアの風邪はほっとけば本当に治るの…」


「……マジかよ」



先走りしすぎた自分に後悔が残った