月夜に悪魔




「君、本荘 皐月ちゃんだよね?」


零れるような笑顔で何ごとにも動じず男の子が聞いてきた



「……うん」


「そろそろ来る頃だと思ってたんだ、待ってて良かったよ…」



「あなたは誰?」


「秘密だよ、今はね。けどいつか分かる時が来るから……
もう一度あってその質問をした時答えてあげる」


もう一度会う?


「あなたは中学生?」



「ここは中高一貫校だからね…、僕は高校3年生だよ」



「そう…なの」


なぜか彼のいる所だけ、不思議なオーラが取り巻いているように見えた



「どうして私の名前を知ってるの?」



「それはね…ずっと前に会ったことがあるからだよ」



「あなたと?」


「そう、僕と。そろそろ行かなくちゃ


君も行かないといけないんだろう?



連れて行ってあげるよ


目をつぶってごらん」



私は、彼が言ったとおり目をギュッとかたくつぶった



「絶対に目を開けちゃダメだよ」


「うん」



すると一瞬にして空気が変わった


そっと目を開けてみるとそこは職員室や校長室の前だった



そしてあの男の子は何処にもいなかった