月夜に悪魔




「ただいま」


「お帰りなさいあなた」


「今日は残業になってしまってね…」


何この子…!?演技が完ぺきなんですけど?



「そう、ご飯温めておいたわ。疲れたでしょう?お風呂も用意してるわよ」



「………はぁ…」


いきなりニアにため息を吐かれた


「どうしたの?ニアちゃん」



「ダメだわ…夫の浮気を見抜けないだなんて」


「え?」



「明らかにこの時間は会社に残っていたとしても遅過ぎるわ…、そして何より証拠があるのにそれに気付かないなんて」



何この理論…!?


「ほら、ここ。明らかに私のものでない髪の毛がついているでしょう?」

「それ…どこから……」


「あのクマの人形の毛よ」


「……!?」



「だからもう離婚よ、離婚。夫の浮気に気付けない妻と一緒にいるぐらいなら離婚した方がいいわ」



…………なめすぎていた

この子天才!?



「全く…私のお兄ちゃんなら気付いてたわよ」


お兄ちゃん!?



このレベルに合わせられるお兄ちゃんがいるの!?