月夜に悪魔




私は……バランにとってそんな存在だったの…?

酷いよ……



ここまであなたを好きにさせておいて、今さらだなんて…


「暇つぶし…、皐月……暇つぶしの意味わかんないよ………?」


本当はわかっていた



でも、分かりたくなかった


涙だけは素直で…いつの間にか溢れていた


「わかんない…わかんないよ、バラン君…」



バランはただ、私と対の方向を見ていた


見てくれることもしないんだね…



もう…もういいよ


私は歩いて部屋を出て行った


けど、中間地点までくると走っていた



行くあてなんかない


ただ真直ぐに走った