月夜に悪魔




「バラン…普通だったね」


「……あぁ」



「………」


「ショックなの?」


七瀬君が真面目に聞いて来る


「………少し」



たしかに【少し】


いや、【かなり】?



わからないけど…


「皐月…俺がおまえの事好きなの知ってるよな?」


「え…?あれって恋愛感情でなの?」


「………やっぱり鈍感だな…」


七瀬君がため息をつく



「俺、ショックなんですけど…」


「え?なんで…?」



「好きな女が別の男の事気にかけて落ち込んでるとこ見んの」


「……あ」



「まぁ…別にいいけどさ…………良くないけど」

「どっち…よ」



「わかんねぇ」


「でも…皐月…付き合うってどうすればいいかわからないよ」


「大丈夫、俺が教えてやるから」


にやっと七瀬君が笑う



「そのかわり、俺といるとき、少しぐらい楽しそうな顔しろよな」


「できるかぎりね」



「なんだよそれ」


私は知らずしらずのうちに笑いが漏れていた