それは私から切り出した話だった
「……私と七瀬君ね…」
「いいよ、皐月無理しなくて。俺が言うから」
「なに?フィート」
紅茶を飲みながらバランが聞いて来る
七瀬君は私をかばってくれた、私がバランにいいたくないのをわかってくれているから
「俺たち付き合う事になったから」
「…………そう」
一瞬の沈黙があったが、バランは普通だった
少しの苦しみ
「付き合っても、皐月は俺の婚約者だ」
「いや、バラン。おまえにはねぇさんがいるだろ?これ以上皐月を苦しめないでくれ」
うん…
ごめん、バラン
七瀬君の言う通りかも…
南口校長先生っていう婚約者がいるのに私をまだそばに置いとくなんて
私の方が苦しい
バランは紅茶を飲む手を止めた
「じゃ、たしかに言ったから」
七瀬君は私の手をひいて、部屋に戻って行った
パリィン…!となにかが割れる音がした
バランの足元には血のように赤い紅茶が散らばっていた

