「俺さ、一回みるくに会ったことあんの
さぁどこででしょう?」
企んだような笑みを浮かべて質問してくる昴さん
―カッコいい…
見惚れる
「ゲホゲホケホッコホッゲホゲホケホッコホッん、く、るしい…コホッす、…ばる…ゲホゲホさん」
やっぱり喘息の発作かもしれない
前にもこういうことがあって医者にはおそらく喘息ではないけどもしかしたら…とあいまいな答えだった
「みるくさ、喘息…持ってる?」
背中を撫でながら聞いてくる昴さん
「俺、若い頃医者だったんだ
もうやめたけど
んで、今は美容師してる
美容院で会ったんだよ、みるくに」
医者、というキーワードにびくっと体が震える
美容師… そうか、そういえば見たことある…気がする
それにしてもトンカチで頭を叩かれてるような痛さ
止まらない咳が私を追い詰める
「あの…良かったら俺の家で二人だけの生活しないか?
みるくの学校までもそんなに遠くないし
どうかな?」
ど、同居?!?
まぁ確かに一人暮らしで体弱いから心配なんだけど…
さすがに…ねぇ