「この公式はーー 」 渋谷との二人っきりの授業。 渋谷にとってはこれは単なる補習。 だけど、 私にとってこれは 補習だけど凄く特別な時間。 「じゃあ、吉野さん。この問題を解いてみて」 「はい」 私は数分かけて、 この問題を解き渋谷に見せた。 渋谷は私のノートを じっくり見ている。 腕まくりした腕 長いまつ毛 癖のある髪が、 窓から吹いた風で左になびく。