なんどだってキミを愛そう。

なんとか教室に着くと、
ざわざわしていていつもより騒々しい。

するとそこに話し掛けてきた
1人の女の子。

「優羽、知ってる?
今日、転校生が来るんだって‼︎」

北山理絵。

中学時代からの友達。

いや、むしろ
親友と呼んだ方が正しいかもしれない。

「でも特進クラスだから、
接点ないかも知んないけどね 笑」

そう言ってきたのは
もう一人の友達、原西梨乃。

理絵ちゃんほどではないが、
それなりに仲が良い。

「ちょ、梨乃ちゃん!汗」

「だってここ、普通科だから
女子しか居ないじゃん」

おっしゃる通り、
この学校は保育園の先生や
幼稚園の先生を目指す
幼児教育ステージ、

パソコンやプレゼンをメインにした
インテンシブステージ、

進学を目指す
特進ステージ、

そして普通科に該当する
Mステージと呼ばれる
4つのコースがある。

なぜMかっていうと、
私が通ってる学校が
松喜高等学院と言う名前なので
そこの頭文字、Mから取っている。

名前の通り私立だが、
私立っぽい所と言えば
全教室エアコン完備という事と、
1階の職員室と外に繋がるドアが
自動ドアという事とだけで
あとはそんなに公立と
変わらないと思う。

その中でもなぜか
幼教とMステは女子のみのクラス、

インテンと特進は
男女混合クラスとなっている。

と言う事は……?

転校してくる人って、
もしや………

「転校生だからって、
理絵ちゃん期待しすぎ 笑」

「だって、一回は憧れない⁈
転校生=出逢いの予感的な ♪」

そういや中学時代も、
そんな事言ってたなー。笑

ってか、目キラキラしすぎだし 笑笑

「理絵ちゃん、本当
少女漫画とか恋愛小説読みすぎ 笑笑

優羽もさっきから黙ってないで
なんか言ってやってよ 笑笑」

「いや、理絵ちゃんの夢子ちゃん具合は
今に始まったことじゃないから 笑笑」

「あ、そっか
優羽の方が私より付き合い長いもんね 笑笑」

「ちょっと 汗
さっきから二人とも
私のこと馬鹿にしすぎ! 」

本当、理絵ちゃんのこういう
純粋な乙女なところ、
可愛くて好き。

梨乃ちゃんも、
その捻くれた性格直して
少しでいいから、
理絵ちゃんを
見習ってほしいわぁ〜 苦笑。